日頃持ち歩いているビジネスバッグは、PCを持ち運ぶことを前提にクッションが入っていたり、小物を上手に収められるポケットがついていたりします。ところが、いざPCを持って行く必要が生じると、ついキャスター付きのバッグを持ち出してしまいます。
PC仕様のビジネスバッグは空でもそれなりの重量があります。その上にPCと小物の重量約2kgが加わると、私にはとても重く感じられるんです。
キャスターつきのバッグは、ゴロゴロころがしている分には実に楽ちんです。ところが階段ではハンドルを畳んで手に持たざるを得ません。都心には意外に階段が多いんですね。そのたびに車輪とハンドルでより重いバッグを手に持つことになってしまいます。ベビーカーなら親切な人が助けてくれる可能性がありますが、キャスターつきバッグには助っ人は現れません。また、ゴロゴロやっているときも、後を歩いている人にぶつけないように常に注意しなければいけませんし、自動改札を通るときもひっかけないように操作しなければなりません。これが意外に疲れるんです。さあ、どっちが得かよ~く考えてみよう、です。
電車で東京駅に近づくと、だんだんキャスターつきのスーツケースを持つ人が増えてきます。成田空港行きの特急に乗ったら、ほぼ全員がキャスターつきです。海外旅行に必要なあれこれを詰め込んだ重いボストンバッグを手で持つというのは、いまや“あり得ないこと”になってしまったようです。
海外旅行なら迷わずキャスターつき。国内旅行でもメリットは多い。しかし、都心の移動なら、重さと総移動距離のバランスで選択するのが賢い人なんでしょう。
そうは言っても、ゴロゴロの魅力は捨てがたいものがあります。坂の多い町でも自転車に乗る人が少なくないのと同じことなのかもしれませんね。〈kimi〉