早く言ってよ~

1ヶ月ほど前のこと。知り合いのカメラマンのもとを訪れました。
帰宅してしばらくたってから、電話がかかってきました。
「今日は朝から熱があったので検査を受けていた。その結果をいま聞いたら陽性だった」
先に言ってよ、そういうことは・・・。
いまの感染状況のもとで発熱したら、検査結果を待つまでもなく面会は避けるのが常識、いや良識というものでしょう。あまりにもいい加減。能天気もいいところです。
ということは濃厚接触者になったかな? 
どうなることかと思いましたが、幸い何の症状も出ずに過ぎました。
1.お互いにマスクをしていたこと、
2.1m半ほど離れて会話していたこと、
3.部屋がスタジオで、広くて天井が高かったこと、
4.20分ほどで別れたこと、
等々が幸いしたかもしれませんが、あるいは知らないうちに無症状感染者になっていたのかもしれません。危険はすぐそばにあるものだと肝を冷やしました。

ということがあったので、昨日、調剤薬局に寄ったついでに、抗原検査キットが買えるか尋ねたら、「あります、あります! いまならあります」と嬉々として答えてくれました。長く欠品になっていたが、ちょうど納品されたところだとか。それならと4セット購入したのですが、さてどうしたものか。
体調が悪くなったら使ってみる。それは当然ですが、発症から2日くらい経過しないと反応しないようです。それで陽性となったらどうするか。すぐに医療機関に連絡して指示を待てが原則。しかし、いまの状況ではどうなるものか。
陽性でも陰性でも、自宅で解熱剤飲んでじっとしていろ、ということなら、まことにむなしい検査キットであります。もっとも高齢者なので、行政も放ってはおかないとは思いますが。

SNS上の悲しみ

インターネット上に残った故人の書き込みや写真をどうしたらよいものかと、ときどき話題に上ります。
身近にも、Facebookで写真のグループを主宰していた写真家さんが亡くなり、その後も主のいないままグループが存続しているケースがあります。メンバーからの投稿は続いていますが、代表を他の人が継ぐことも閉鎖することもできないようです。
Facebookで経験するもう一つのつらい現実があります。
在宅医療の患者さんを支援する活動に携わっていた知人ががんの末期になってしまいました。彼は毎日のようにFacebookに書き込みを続けていて、その投稿の末尾には必ず「今日も無事に楽しくお疲れ様でした~ルンルン~」と記していました。その投稿は亡くなる数日前まで続きました。それを読む私たちは、彼の入院や治療や一時退院などの経過を逐一知ることとなり、病状が徐々に悪化して行くさまを目の当たりにすることになったのでした。
そしていまも知人が一人、末期がんと闘っている日々をFacebookに書き込んでいます。いまは書くことが、その人にとっての何ごとかになっているのでしょう。
SNSがなければ肉親や親しい友人だけに共有されていたであろう病気の進行を、それほどは親しくない私たちまでもが同時進行で知ることになる。SNSが登場するまでは考えも及ばない事態と言えます。
それがよいことか悪いことか、と二者択一で判断できることではありません。書き込む人もそれを読む人も、これまでとは異なる、なにがしかの覚悟が求められていることだけは間違いないようですが。

開け植物園

COVID-19の流行がオミクロンと呼ばれる変異型の登場でまたまたひどいことになってきました。この2年間にわたる知見の積み重ねで、少しは有効かつ合理的な対策が取れるのかと考えていましたが、そうでもないようです。
わが国政府もトップが変わって、前任者の轍を踏まないようにと苦労しているようですが感染者は増えるばかり。英国も米国も現時点では感染者数のピークアウトが見えていないようですから、どこの国も同じようなものなのでしょう。

まん延防止等なんとか、というのが多くの都道府県に出されました。それによって東京都の場合、都立庭園や神代植物公園などが休園となってしまいました。都立公園には入れるようですが、昨年の緊急事態のときはそれらも立入禁止となっていました。
これが疑問なんです。
素人考えではありますが、密閉した室内にも大人数の会食(バーベキューは禁止)にも当たらない開放的な場こそ、こういうときには開放した方がよいのではないでしょうか。庭園や植物園を休園する必要がどこにあるんだ、と思います。
1年に1回行くか行かないかの神代植物公園に、こうなると無性に行きたくなるのは、生来の根性曲りだからでしょうか。

T先生へ

ご入院、手術とうかがいました。いろいろとご心配でしょうが、現代医学は進んでおりますから、きっと手術は成功するだろうと思います。
周囲にも何人か同じ病気を患った者がおりますが、共通しているのはみなヘビースモーカーであることです。聞いた話では、タバコを吸うと唾液に有害物質が混じり、長年の間に食道を侵すのだとか。こわい話です。きっと病院の先生からも「これを機会に禁煙してください」と強く指導を受けられたのではないかと思います。それに対してどのようにお考えになったのか、少々気になっております。やはりタバコがいけなかったのだなあ、と心底気づかれたのでしょうか。いや、たまたまだよ、タバコを吸っていても罹らない人も多いじゃないかとお考えになったのか。
肉親や知人のヘビースモーカーたちは、ほかにも肺がん、膵臓がん、胆嚢がんなどにかかって死んで行きました。タバコの害は専門家の指摘を待つまでまでもなく、実感しております。ご自身がご病気になられた上は、その「実感」ははるかに現実的なものではないかと考えるのですが、いかがでしょう。
ご病気になる前のことですが、居酒屋などが全面禁煙になったら「俺はどうやって生きていけばいいのか」とおっしゃっておられたそうですが、これからどうやって生きて行かれるおつもりですか。
ご尽力いただいた健康増進法改正案はずいぶん抜け穴だらけです。このままでよいのかどうか、お元気になられましたら改めてご見解をうかがいたいところです。
末筆ながら、一日も早いご回復をお祈り申し上げます。