最愛の

文章とか言葉の使い方などが気になり出すと止まらなくなりますね。そういうことで今月はその続きで締めようかと・・・。
土曜日の「モヤモヤさまぁ~ず2」を見ていたら、テロップに「子弟愛」と出て来ました。変換間違いだろうと思いますが、ひょっとすると担当者が「師弟愛」という言葉を知らなかったのかも。
何の番組か忘れてしまいましたけど、「最愛の祖父」というのもありました。間違いかどうか微妙ですが、これまでの日本語の遣い手たちは「最愛の子」か「最愛の妻」にしか「最愛」という形容を使わなかったと思います。おじいちゃんの方から「最愛の孫」というのもアリでしょう。しかし、最愛のおじいちゃんとは言わなかったなあ。

大人の文章

昨日の続きなんですが、日本の学校教育で実務的な文章力を養う教育が不足しているのは間違ありません。その結果として、真っ当な文章、いわば大人の文章が書ける人が少なくなっているように思います。プレスリリースなどはその代表的なものですが、社会向けて公開する報告書とか取引先へ提出する依頼書などには、大人としての文章が求められます。ある面では定型的、紋切り型の表現も必要になります。それをご存じない、使えない人が多くなりました。それでは舌足らずで稚拙な文章しか書けません。ベンチャー企業や外資系企業など、若い企業でしばしば見られる現象です。教えてくれる年配の社員が少ないためではないでしょうか。
個人的には紋切り型の文章は大嫌いです。役所の文書のような極端な紋切り型をお薦めするつもりは毛頭ありませんが、知らなくて書けないのと知ってて書かないのとは大違いです。
国語教育の問題、本を読まなくなった最近の風潮、働き方の変化、いろいろな問題が影響しているのでしょうね。

国語力

小学校から英語を学ばせるようになるのだそうですが、日本語の方はどうなっているんでしょうね。
つくづく思うのですが、いまの日本人の国語力というか作文力は恐ろしいほどお粗末ですよ。企業に勤めていたとき、主任や課長に昇進する試験の作文を審査していましたが、何十人もの作文(一応論文と呼んでいました)を読んでいるうちにだんだんと気持が滅入ってきました。何が言いたいのかわからないのがほとんど。あちこちでいろんな人が言っている陳腐な議論を引き写していて、最後まで読まなくても結論がわかってしまうのも少なくありませんでした。それに加えて誤字脱字の多いこと。英語よりまず日本語だと、これもいろんな人が言っている陳腐な結論なのですが、つくづく同意いたします。

自治体ブース

午後からHOSPEX(病院・福祉設備機器展)の見学に行ってきました。似たような展示会がいろいろありますが、微妙にテーマやターゲットがずれていて、それがそれぞれの存在意義になっているようです。しかし、出展する企業の側とすれば、どこに出展しようかと悩ましいのではないでしょうか。
医療系の展示会で最近目につくのは、自治体のブースです。地域の中小企業を後押しして産業振興を図ろうという目的ですが、これはとてもよいことですね。地方の中小企業単独では出展しにくくても、県が大きなブースを確保してくれるならハードルはかなり下がります。もう少し見栄えのするブースを自治体がつくってくれればアピール度はさらに増すのでしょうけれど、それはこれからの話ということでしょう。

ハズしたあ

毎月のようにセミナーの講師を依頼されます。ほぼすべてが広報活動がテーマですが、オーディエンスは必ずしも広報を仕事にしている方ばかりではありません。会社の経営者や幹部の方、クレーム処理を担当している方、学生などさまざまです。その日のオーディエンスがどのようなことに興味を持っておられるのか、どのような問題意識を持っておられるのかなど、あれこれ推測し思案した上で内容を決めてはいるのですが、ときどきハズしてしまいます。不思議なもので、話しながらなんとなく気がつきます。芸人さんがウケているかどうかを舞台の上から敏感に察知するのと同じことです。
飽きているなあとかハズしたなあとか思ったときは、がっかりするよりも傷つきます。もちろん自分の失敗ですから言い訳はできませんが。

反省会議

上司は部下を集めて「反省会議」をたびたび開催しました。会議の進め方は以下のようなものです。
部員全員に発言の機会が与えられます。部員は他の部員一人ひとりについて批判をしなければなりません。欠点、弱点、失敗、気に入らないところなどを指摘するのです。親切な先輩、親しい同僚に対しても容赦は許されません。ごまかそうとすると叱られます。上司も批判対象ということになっていますが、批判する人など誰もいません。これについては叱られません。
毎日一緒に働いている仲間のアラをあげつらう。指摘された方も、あの人はこんなふうに私を見ていたのかと思います。こんな残酷な会議があるでしょうか。
これは実話です。私はその部員の一人でした。30年も前の話ですが、このようなパワハラの方法もあります。ご参考まで。いや、絶対に参考にはしないでください。

そういう人

男性用かつらが売れなくなってきたのだそうです。この20年ほどの間に、禿頭(とくとう)に対する価値観に変化が生じたのが不振の要因とのこと。つまり、ハゲだっていいじゃないか、という風潮になってきたらしい。
ある日、友人と下町の居酒屋で待ち合わせることになりました。少し遅れて着いたら、友人の姿が見あたりません。とりあえず空席に落ち着いて店内を見回したら、友人に似た体型の後ろ姿を見つけました。これ以上描写する必要はありませんね。
その日初めて男性用かつらをつけて現れた友人を前に、言葉を失いました。「そういう人」だとは思いもよらなかったからです。それから十数年、おつき合いは続いていますが、いまも彼のいアタマにはヅラが乗り続けております。

土人

子供のころに読んだ絵本に「土人」という表現が出てきたような記憶があります。明治10年生まれの祖父も南洋の島の人たちのことをそう呼んでいたかもしれません。しかし、ずいぶん昔に死語になったのではないでしょうか。自分では使った記憶がありません。そもそも「土人」という言葉が頭に浮かんできません。「原住民」なら使いますが。
若い20代の機動隊員がどうして「土人」という言葉を知っているのでしょう。想像ですが、彼の生活している環境では、いまも盛んに使われているからではないでしょうか。問題の根は深いですね。

対岸の火事でしたが

昨日知り合いから、ここ数年苦労してきた企業間の提携がようやくまとまったという話が伝わって来ました。明日の新聞が楽しみだ、とも。どんな案件かとネットを探してみたら、たしかにありました。しかし、昨日はもっと規模の大きなM&Aの発表があったことも見つけてしまいました。残念ながら、そちらの方がより大きく取り上げられるはずです。偶然ではありますが、それは知り合いの出身企業のニュースなのでした。
自分が関わっていない案件だと、対岸の火事として新聞を読むことができますが・・・当事者のお気持もまた十分にお察しします。

ミルク温めますか?

液体ミルクが解禁に向かって動き出したようです。遅いねえ、と誰もが思ったでしょう。食品衛生法に「粉ミルク」、「粉末」としか記載されていなかったから、という言い訳はいかにも官僚的。行政の怠慢でしょう。
液体ミルクが解禁になると男性の育児参加も後押しできると報じられています。たしかに、ミルクをつくるのはお父さんにとっては手間ですが、それよりもコンビニで液体ミルクが売られることの方がインパクトがありそうです。赤ちゃんを抱いたお母さんは哺乳瓶やらオムツやらが入った大きなバッグ持って外出しています。それが、いつでもどこでもコンビニでミルクが買えるとなったら朗報でしょう。お弁当と同じように、レジで「温めますか?」と聞かれるんでしょうね、きっと。