なにをいまさら

文部科学省が高級官僚の天下りを組織的にあっせんしたと報じられています。なにをいまさら、と思わないでもありません。
ある元ノンキャリ官僚さんは、もうそろそろかなと思ったので、所属する役所の人事課へ退職を申し出て、次の就職先を斡旋してもらったと自慢げに話してくれました。銀行が取引先に行員を送り込んだり、大会社が子会社や下請けに社員を送り込んだり、そういうことは日本では「当然」と受け止められてきました。電通や三菱電機で摘発された過重労働もしかりです。「私ら、若いときはあんなことは普通やったしなあ」と、ある医療機器企業のOBが言っていました。そういう昔からの悪しき慣習が、これらの問題化をきっかけに是正されるのでしょうか。信じられません。
それにしても、天下りを唯々諾々と受け入れた大学も大学ですね。卒業生の顔を見たいもんです。というわけで、いま鏡を見ております。自撮り写真は失礼させていただきます。

人柄で仕事する

キャロライン・ケネディ米大使が離任します。在任中には沖縄の基地移設問題やオスプレイの事故など、米国に対する反感がもっと高まってもおかしくない事件がいろいろありましたが、そうはなりませんでした。日本政府による強引な世論誘導があったとしても、彼女のパーソナリティに負うところも大きかったのではないかと推測します。そういう意味では、日本政府にとってありがたい存在であったばかりでなく、米国政府にとっても成果を挙げた大使だったのではないでしょうか。
同様のことは広報の担当者にも言えます。あの会社にはあの人がいるから、ということでメディアとの関係がとてもうまく行っているという例を、これまでたくさん見て来ました。やり手であるかどうか、有能であるかどうかということよりも、人柄で仕事をする人がたしかにいます。

いや、お恥ずかしい

「特発性」がつく疾患名には、特発性血小板減少性紫斑病、特発性拡張型心筋症、特発性間質肺炎、特発性正常圧水頭症など数々ありますが、要するに原因がわからないということ。「突発性」がつく疾患名には、突発性難聴、突発性発疹などがあり、これは文字通り突然発症するという意味でしょう。その違いは一応存じておりました。
にもかかわらず、「特発性」と書くべきところを〈toppatsusei〉と打ち込んでしまい、気づかずにコピペしたものだから、何カ所も間違ったまま某社へ送ってしまいました。いや、お恥ずかしい。まさに特発性ミスタッチであります。
古い話ですが、米国でつくられた医学映画(ビデオではない!)に日本語のナレーションを吹き込む仕事がありました。その日本語台本に「増悪」という医学用語がありました。これを「ぞうお」とナレーターに読ませて日本語版を「完成」させてしまった人がいました。いや、私ではありません。

どうしても成長しなければならないのか?

正月になると、どうして新聞は大所高所からの論説をしたがるのか、よく考えるとよくわかりませんね。
朝日新聞が、3日付でしたか、経済の成長は本当に必要なのかと論じて各方面から批判されたようです。しかし、「産めよ殖やせよ」といくら叫んだって人口は増えませんよ。人々の考え方や社会状況が子どもを産むことをモチベートしていないのですから、いくら育児手当を増やしても効果は限定的でしょう。人口減よりGDPの減少の方が少なければ、それで十分ではないでしょうか。売上高より利益、とは経営難の陥った経営者がしばしば口にすることですが、ここしばらくはそのような考え方をした方がよいような気もします。冨の再配分のために増税をして、少しでも多くの人がまあまあの生活ができる社会を目指すべきではないかと、市井の素人経済評論家としては考えるのですが。

あけまして おめでとうございます

p1020649新年です。しかし、去年今年を貫く棒がぐにゃぐにゃ曲がりそうです。予測不能です。
世の中がどうなろうと株価さえ上がればいいや、といった株屋さんや経済人のコメントがたくさん報じられていましたが、どうかと思いますね。そんなだから誰も夢を持てないのではありませんか。
と、まあそんなことを考えながら、弊社では今年も社員揃って近所の平河天満宮さんへ初詣いたしました。天神さんですから学問の神様です。弊社の企画がどうも理屈っぽくなるのは、そのせいかもしれません。そこで境内のお稲荷さんにもお詣りして商売繁盛を合わせて祈願したのであります。