会社への行き帰りに毎日利用している東京メトロ有楽町線にもホームドアの設置が進みつつあります。現在は工事中で、ドアは開いたままです。そのような中途半端な状態は危険ということなんでしょう、ホーム上の係員を増やして警戒に当たっています。こういう配慮が日本の社会は実にきめ細かい。やり過ぎという意見もあるでしょうが、これも一種の豊かさというものなんだろうなあ、などと感銘を受けながら何気なく貼紙を読んでいたら、不思議な一文を見つけました。写真の青い矢印のところです。
●ドア位置は柵がなく、軌道に面しておりますのでご注意ください
ちょっと待って。誰だって柵がないことはわかるんじゃない? 軌道(線路のことを鉄道業界ではこう呼ぶのでしょうね)に面していることも一目瞭然です。開業以来、ホームの全長にわたって柵がなく、軌道に面していたにもかかわらず、こんな注意書きは一度も目にしたことがありません。酔っぱらいや目のご不自由な方に向けた注意なのでしょうか。しかし、酔っぱらいが読むとも思われず、目のご不自由な方はもちろん読めません。親切心からであることは理解しますが、実に不思議な注意書きではあります。〈kimi〉