複雑な気持

一年ほど前のことですが、土曜の午後、ある研究会に出席しました。医学部の真新しく広い会議室に50名近くも集まっていたでしょうか。この会は毎回、いろいろな職種のみなさんが医療報道に関して熱心に議論するのでとても勉強になります。
ところがその日は、一人の男性がとなりの若い女性と小声でしゃべり続けています。前で行われているレクチャーや議論にはまるで関心を示すことなく、楽しそうにペチャクチャやっているので気になって仕方がありません。いや、若い女性と話していることでなくて、そのヒソヒソ声がです。
研究会が終わると、さっと起ち上がって幹事役の某新聞デスクに挨拶しています。後で確かめたら、某雑誌の編集長であるとのこと。一体何しに来たのでしょう。その行為は人格を疑わせるものです。それ以前も好みの雑誌というわけではありませんでしたが、以後大嫌いになりました。
ところが、最近なかなかいい記事がその雑誌に掲載されているのです。読まないわけには行きません。ちょっと複雑な気持です。