スポーツが不得意な人間に向かって、昔はみな“運動神経がない”と言いました。いまの基準ならとんでもない差別発言でしょう。運動機能に障害が出る病気はいくつもありますが、運動神経を持っていない人は存在しません。スポーツが得意か不得意かは、その人の個性に過ぎないことは改めて言うまでもありません。
世の中に「障害」と名のつく診断名は数々ありますが、診断されたからといって必ずしも疾患というわけでもない。個性なのか障害なのか。個性なら苦しまないが障害なら苦しむことになるのか。
相模原市の障害施設での殺傷事件とリオオリンピックの報道を見ながら、そんなことをぼんやり考えていました。