開けゴマ

自分では新しもの好きだと思っているのですが、どうにもやる気が起こらないものもあります。スマホに向かって音声で指示を出すというやつもその一つです。開けゴマと唱えると岩壁が開くようなものですが、あれって、どういうときにやるんでしょう?
人混みでやると、周囲の人がびっくりしてしまうでしょう。電車の中ではやりにくい。タクシーの中でやったら、「お客さん、なんですか?」と運転手さんに問いかけられてしまいそうです。部屋の中に自分一人でいるときなら不都合はなさそうに思いますが、そのシーンを想像すると、なにかおかしい。
知り合いの経営者に、部下との会議の最中にもスマホに語りかけて調べ物をするという人がいます。「平気ですよ」とおっしゃるのですが、どんなものでしょう? 部下のみなさんも奇異に感じていて口に出せないだけなのではないでしょうか。
音声入力で原稿を書く人もいます。これは便利だろうと思いますが、文章言葉でしゃべることに抵抗があります。
著名な写真家が誤植だらけのブログを毎日書いています。おかしいなあ、と思っていたら、タブレット端末に音声入力をしているのだとわかりました。それは結構ですが、公開して多くの人に読ませるなら、入力後の文章の校正くらいしたらどうだと言いたい。まだ音声入力はそれほど信頼できるレベルには達していないようです。