世の中には「広報のご意見番」みたいな方々がおられて、その多くが大企業の広報部長経験者だったりするのですが、「あの謝罪会見は失敗だった」、「あの事件の広報対応には問題がある」と厳しいご批判を、広報関係者だけが読むマイナーなメディアなどに書いておられます。中には、メルマガでわざわざご意見を送ってくださる危機管理広報専門家と称する方もおられます。
なるほどなあ、といつも感心しつつ読ませていただいてはおりますが、こういう方々の多くは実際のコンサルなどの実務はしておられないようです。
実務ばかりしているこちらとしては、「あれほど口を酸っぱくして注意しておいたのに、本番で『やっちゃった』んだよなあ」と残念な思いをすることが少なくありません。わかっちゃいるんだけど、そうはならない事情もあるんだよ、とも申し上げたい。
若いころ、「評論家みたいなことを言ってるんじゃない」とよく上司から叱られましたけど、その気持がいまにしてわかります。