まったくの偶然ですが、ノートルダム大聖堂を見学に行ったのは、火災発生のちょうど一年前に当たる2018年4月15日、日曜日の朝でした。聖堂の中に入るとオルガンの深い音色とテノールの美しい歌声が聞こえてきました。ミサというものを見たのは、実はこれが初めてでした。その一年後に火事になるなどとは思いもせず、その賛美歌にしばし聞き惚れていました。写真を撮ってはいけないのかな、とは思ったものの異教徒の図々しさで何枚か静かにシャッターを切りました。これがその一枚。写真のタイムスタンプでは午前9時30分。
多くのフランス人が感じたであろう喪失感にはほど遠いのでしょうが、一ツアー観光客としても残念な思いは共有できます。