最近のエレベーターには感度のよいセンサーが仕込まれていて、乗降中はドアが閉まらないようになっている・・・はずです。しかし、古いエレベーターにはそんなものはなく、一定時間が過ぎると何が何でもドアがしまるようになっている・・・らしい。
そんな事情もあってか、ドア横のボタンの前に立った人は、ドアが開いたら「開」ボタンを押し続け、一番あとに降りるのが「暗黙のマナー」になっています。先に降りる人はお礼を述べるか会釈するかして行くのも「暗黙のマナー」です。さらにそこから、「お先にどうぞ」の意志表示として「開く」ボタンを押すというルールもほぼ確立されています。
さてそうなると、エレベーターに乗るときのポジション取りが重大問題となって浮上してきます。基本的にはボタン前に立って「開」を押す役割を担うか、奥に入って先に降りるかの二者択一ですが、そこに人間性の違いを見出そうとすると事態はより深刻化してしまいます。
私は原則としてボタン前には立ちません。軽く会釈して先に降りる人です。ところがガラ空きのエレベーターに乗ってしまうと、なかなか思うようには行きません。あるとき一人で乗っていたら、途中階で止まって男性が乗り込んできました。1階に着いたので「開」のボタンを押したのですが、男性は降りようとしません。「どうぞ」と言ったら、「どうぞお先に」と譲りません。さらに手で「どうぞ」のサインをしたら、「いや、私が途中で止めて乗ったのですから、お先にどうぞ」とおっしゃいます。そういう論理もあったか。この譲り合い合戦には負けました。
それやこれやでエレベーターに乗るたびにストレスを感じるのは、私だけなんでしょうか。