ただし、です。

2020年2月1日付 朝日新聞の広告から

雑誌「選択」の新聞広告に「危機管理『PR会社』が大繁盛」と出ていました。隣の芝生は青く見えます。
こちらは前向きな広報のお手伝いをメインにしていますが、長年の経験を買われて危機に直面した企業さんから支援を要請されることもあります。大騒ぎに巻き込まれた会社としては、社員だけでは心もとない、外部の目によるアドバイスがほしいとお考えになるのでしょう。そのような発想をする会社は、もうそれだけである程度は危機のトンネルの向こうに光が見えていると言えるかもしれません。
と、エラそうに書いてしまいましたが、「広報コンサルタントによって危機から見事に脱出」なんてことは金輪際あり得ません。ホンの少しよい方向に舵を切るお手伝いができるかなといったところです。それでも結果に大きな差となって出てくるケースが少なくありません。
ただし、です。私たちのアドバイスに会社が謙虚に耳を傾けていただければというのが前提です。
それぞれの業界でリーディングカンパニーになっている企業は殿様です。自覚はないかもしれませんが、周囲を睥睨しながらバリバリ中央突破した成功経験を積み重ねています。そういう企業ほど、他の意見を聞く耳を持ちません。医師免許も弁護士免許も調理師免許も持っていない広報コンサルタントのアドバイスなど、業者のセールストークくらいにしか認識しないようです。危機に直面しながらも、「自分たちが求めること仕事だけをやってくれればいいよ」ということになりがちです。それでは広報コンサルタントの仕事はよい結果を残せません。そういう基本的理解ができない会社の仕事はできればご遠慮申し上げたい。
ただし、です。目の前に札束を積み上げていただければ、翻意するにやぶさかではございません。