「特発性」がつく疾患名には、特発性血小板減少性紫斑病、特発性拡張型心筋症、特発性間質肺炎、特発性正常圧水頭症など数々ありますが、要するに原因がわからないということ。「突発性」がつく疾患名には、突発性難聴、突発性発疹などがあり、これは文字通り突然発症するという意味でしょう。その違いは一応存じておりました。
にもかかわらず、「特発性」と書くべきところを〈toppatsusei〉と打ち込んでしまい、気づかずにコピペしたものだから、何カ所も間違ったまま某社へ送ってしまいました。いや、お恥ずかしい。まさに特発性ミスタッチであります。
古い話ですが、米国でつくられた医学映画(ビデオではない!)に日本語のナレーションを吹き込む仕事がありました。その日本語台本に「増悪」という医学用語がありました。これを「ぞうお」とナレーターに読ませて日本語版を「完成」させてしまった人がいました。いや、私ではありません。