新年のご挨拶とさせていただきます

あけましておめでとうございます。
今日からまたオフィスに出てきました。仕事始めということもあってか、メールも電話も少ないので業界各紙の1月1日号をパラパラめくっております。
恒例の、というべきか、毎年変わり映えもせず、というべきか、役所の幹部やら業界団体のトップやらの年頭所感がいくつも掲載されています。はっきり申し上げて、ほとんど読む価値がありません。
思い起こせば筆者もかつて年頭所感のゴーストライターをつとめた経験が少なからずあります。執筆のコツは、その時々のトピックスを散りばめること、厳しさを強調しつつも期待感を表明すること、署名筆者の個性をほんの少し臭わせること、そして何はともあれ無難な内容にすることなのです。読み手の参考になったり、役に立つような内容を提供することなど少しも考えまません。故に、読む価値がないのです。
仕事柄、それらを承知の上で斜め読みしましたが、7割方の結びの言葉が、「・・・を持ちまして、新年のご挨拶といたします」とか「新春の挨拶に代えさせていただきます」という紋切り型で終わっていることに、いまさらながらうんざりさせられました。これから方々で開催される賀詞交歓会でも「業界のご発展を祈念いたしまして、ご挨拶とさせていただきます」が締めの言葉になります。まあ、目くじらを立てるほどのことでもありませんが、こんな言葉を読んだり聞いたりするたびに、年が明けても世の中変わらないなあ、と思うのであります。

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