私事で恐縮ですが、夏季休業中に自宅のPCでテレビが見られるように改良を施しました。書斎には小型のアナログテレビといまや貴重なVHSデッキがありますが、部屋の片付けをした際に、本棚の裏を這わせていたアンテナケーブルがはずれてしまったようで、見られなくなってしまいました。それならPCで見られるようにしよう、と思い立ったわけです。
自宅のPCは(オフィスのPCも同様ですが)自分で組み立てたものなので、改造はお手のものです。秋葉原で地デジとBSが見られるチューナーカードと新しいビデオカードを買って来ました。計3万円余り。液晶テレビを買うより経済的です。ちゃんとPCのハードディスクに録画もできるんですよ。
実に快調、と満足したまではよかったのですが、見ているうちに、何か違和感を覚える。落ち着かないんですね。すぐに視聴をやめたくなってしまいます。どうしてでしょう。
PC用のモニターは、テレビ用とはやはり異なります。比べて見れば画質がいくらか落ちます。しかし、そのためとも思われません。原因はたぶんほかにある。
まる1日考えて、2つの理由を思いつきました。
1)姿勢。PCのディスプレーは机の上ですから、テレビ番組を見るときも、チェアにいずまいを正して坐らなければなりません。ソファにひっくり返っては見られない。これが長時間の視聴に耐えられない理由の一つでしょう。
2)距離。ディスプレーと眼との距離が近すぎます。改めて気がつきましたが、通常、テレビ受像器とはかなり離れて見ています。文字を読むためのPCディスプレーはそこが違います。だから眼と鼻の先でSMAPが躍り出てくるCMなどを見せられると、すぐに画面を消したくなってしまいます。
というわけで「PCでテレビ」はハード面は○、ソフト面は×、という結果になりました。使い方によってはなかなか便利ではありますが。〈kimi〉