宗谷を見て来ました

宗谷
今月末で休館すると聞いて、船の科学館というところに行ってきました。とくに船が好きというわけでもなく、海が好きというわけでもないのですが、宗谷という古い南極観測船だけは見学しておきたいと思ったのです。
これまでの半生で、〈ちょっとこの飲み屋街を探検してみようや〉といったケースを除くと、探検と名のつく行動をしたことは一度もありません。チャンスもありませんでしたし、積極的に探検に出発するための努力もしてきませんでした。しかし、子どもの頃から憧れてはいました。一度はやってみたいと思い続けて来たのは、古いフォルクスワーゲンのステーションワゴンを駆って草原を旅することなんですが、これは梅棹忠夫さんの影響かな。
さて、宗谷は想像していた通りの小さな船でした。2000トン少々。これで氷山の浮かぶ南極へ行こう、あるいは行かせようと考えたこと自体が、今日の常識では信じられません。しかも6回も。だからこそ当時は探検であったとも言えるのですが。
休館まで1ヶ月を切った船の科学館の入場料は700円から200円へと大幅にディスカウントされていました。良心的とも言えますが、私のような駆け込み見学者でぎわう館内を見ると、経営感覚としてはいかがなものかとも思いました。いかにも社会科見学風の、真面目ではあるけども古典的な展示ともども、これでは休館もやむを得ないかな、と納得しながら帰って来たのでありました。〈kimi〉

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