疲れるなあ、立ち会いは

今日は久しぶりに取材の立ち会い。
新製品に関するパブリシティのご相談を受けて、これはすごい!と瞬間的に感じることはほとんどありません。正直なところ、「なんか地味な商品だなあ」というのが第一印象で、市場の状況やら背景やらをうかがって行くうちに、「わりと面白いんじゃないかなあ」と思えてくるというのが普通です。今日の商品もまさにそれ。
取材に来ていただくために、記者さんに「こんな新製品なのですが」と説明したのですが、これが責任重大。こちらの話し方次第で取材の可否が決まってしまいます。取材に来ていただいてからも、会社の担当者さんの説明にどのように反応するか、ずっと気を揉みながら見守っておりました。
幸い今日は説明が進むにつれて記者さんがノッてきたのが伝わって来たのでホッとしました。取材の立ち会いは本当に気疲れしますね。

必死のパッチ

ほかのことを調べるためにインターネットの中を浮遊していたら、「必死のパッチ」の意味について書いてあるサイトを偶然見つけてしまいました。
阪神タイガースがたまに勝って、ヒーローインタビューで「必死のパッチでがんばりましたので、これからも応援よろしくお願いしま~す!」などと選手が言っているのを2回ほど見たことがあります。関東の人にとっては少々収まりの悪い表現ですが、関西エリアにおける「一所(生)懸命」の最上級語なのだそうです。ホントかな? なんとなく阪神タイガースの社内用語のような気もしますが・・・。

ハイ!・・・ハイ!・・・

今朝のことです。JRの某駅の構内を歩いていましたら、後から「ハイ!・・・ハイ!・・・ハイ!」という大きな声が追ってきます。歯切れのよい「ハイ!」ではありますが、なんとなく耳障り。振り返るとスーツの男性がガラ携を耳に当てています。
さらに歩いて行くと、どこまでも「ハイ!・・・ハイ!・・・ハイ!」が追いかけて来て、追い抜かれました。その瞬間、男性は言いました。「ハイ! 承知しました、先生!」。
かなりの確率でこの男性は製薬会社や医療機器会社など医療関係の企業の社員であり、顧客のドクターと話しているのだと推測できます。こういう構図、いつまでたっても変りませんねえ。

脳科学者という人たち

近頃テレビで脳科学者という肩書きで登場する人物をよく見ますが、これがよくわからない。発言を聞いていると、心理学者のようなコメントをしています。多くは医師ではないようです。脳生理学者ならそう名乗るでしょうから、そうではないらしい。所属している組織をみると、小動物の実験設備くらいはあるかもしれませんが、ガイドラインに則った大規模な動物実験棟などはありそうもない。ではどのような研究をどのようにやっているのでしょう。どうもよく理解できないのですが・・・。

羆嵐

秋田県の十和田湖の近くでクマに襲われて亡くなったと思われる人が次々に4人も見つかっています。同じクマが襲ったのでしょうか。さすがに現代の新聞はそんな表現はしませんが、一昔なら「人食い熊」と書き立てたところでしょう。現地の人たちは恐怖のおののいているのか、冷静、平静でおられるのか、そのあたりが東京で新聞記事を読んでいるだけでは伝わってきません。
そんなことが気になるのは吉村昭さんの「羆嵐(くまあらし)」という小説を何年か前に読んだからです。大正4年北海道天塩の開拓村をヒグマが襲った事件を描いています。ヒグマを射止めようと集まった住民や警官や兵士らが恐怖にとらわれるありさまを静かな筆致で描いた名作です。
ツキノワグマとヒグマの違いはあっても、また当時よりもクマの生態がよく知られていても、さらに猟銃の性能がよくなっていても、怖いことはやはり怖いのではないでしょうか。
そんなことを考えながら、秋田魁新報のサイトを見たら、遺体発見場所の近くで地元猟友会員がクマを駆除したという記事が載っていました。それが4人を襲ったクマだったら、いくらかは安心できるのですが・・・。

風が吹けば・・・

物事の本質は・・・といった「真っ当な」ご意見もあろうかとは存じますが、このところ面白いのは舛添都知事の一件です。
一番楽めるのはこじつけの言い逃れです。家族旅行を「事務所関係者ら」との会議、クレヨンしんちゃんは児童の保護者から子どもが悪い言葉遣いをまねると相談を受けたので、どのような表現がされているか確認するため、時代小説は江戸時代の風俗研究のため、中国服は書道をするときによくすべって書きやすいため・・・。
「風が吹かば桶屋が儲かる」ということわざのようなものがあります。江戸時代は道が舗装されていませんでしたから、風が吹くと土ぼこりが立って目の中へ入る。すると眼病が流行って視力障害者が増える。目が不自由になるとできる仕事が限られて三味線弾きが増える。当然三味線の需要が増えるから、三味線に張るネコの皮がたくさん必要になる。そこでネコが減るのでネズミが増える。増えたネズミは桶をかじるから桶屋が儲かる。たしかそんな話でした。
どんなものに政治資金を使っても屁理屈はつきそうですね。これからどんなこじつけが出てくるか楽しみになって来ました。

製薬会社はできません

一昨日の夜、製薬会社のOBが10名ほど集まって会食しました。研究開発者、CROにいた人、CRC、MR経験者、そのトレーニングをしている人、MSL経験者、薬剤師、経理、マーケティング、宣伝広告、広報など。酔いが回るほどに、ここにいるメンバーで製薬会社ができるなあ、という話になって盛り上がりました。なるほど製薬会社のファンクションのあらかたは揃っています。しかし、決定的に足りないものが3つ・・・資本金、起業意欲、そして若さ(^O^)。

オーナーシップの違い

スズキと三菱自動車の燃費データの測定違反に関する謝罪会見の違いを指摘した記事が日経ビジネスONLINEに掲載されていました。なるほどなあ、と思いますが、鈴木修会長と益子修会長兼社長の決定的な違いは、オーナー経営者とサラリーマン経営者(あるいは雇われ経営者)の違いにあるように思います。
医療機器業界でも大きな会社のサラリーマン社長と小さな会社のオーナー社長とではそのマインドが大きく異なることを実感しています。どちらがよいということではありません。大きな相違点はオーナーシップの強弱です。小さな会社ではそれがあり過ぎるがために成長を妨げている面があるし、大きな会社ではそれがなさ過ぎるがために成長スピードが遅くなっている面があるようです。
蛇足ですが、日経ビジネスの記事の3ページ目に引用されている益子社長(当時)の話はなぜかリアルタイムで聞いていました(^O^)。

何かに似ていると

北海道で父親に置き去りにされた小学校2年生が3日、自衛隊の施設で無事に見つかりました。本当によかった。しかし、父親の運転する車が遠ざかるのをこの子はどんな気持で見送ったのかと思うとつらいですね。親から捨てられたと信じたでしょうか。
あくまでも想像ですが、小さくなって行く車の後姿は、この子にとって「家に帰るな、この原野にいろ」という非言語的なメッセージになったのかもしれないと考えました。だから車のあとを追わなかった。車の道からそれて演習場の施設に1週間もとどまっていたのではないか、と。
そう考えたら、これは何かに似ていると気がつきました。
突飛に思われるかもしれませんが、小野田少尉です。「ここで3年でも、5年でもがんばれ」と命令されてルバング島のジャングルに「留置」され29年間隠れていました。発見されて、命令解除されるまで小野田さんは命令を守り続けました。
今日の日経新聞によると、男の子は「保護されるまで「誰かが必ず助けに来てくれる」と考え」たそうです。小野田さんだって、そう考えていたに違いありません。どこか似ているように思えるのですが・・・。
 

文房具屋がなくなった

弊社の近くにあった老舗の文房具屋が先月破産しました。「アスクル」とか「たのめーる」とか、メールを送れば翌日、ときにはその日のうちに届くサービスが普及したので、実店舗での売上は伸びないのだろうなあ、などと勝手な推測をしていました。
直接の倒産要因はわかりませんが、少々営業努力が足りないとは感じていました。大きな店にもかかわらず品揃えが少ない。先日も外国製のボールペンのリフィルを買いに行ったのですが、ありませんでした。資金繰りも厳しかったのでしょうね。身につまされますね。
しかし、ちょっと走って買いに行ける文房具屋が近所にないというのは不便ですよ。今日も弊社では、プレゼンの用意をしながら「あれがない」、「これがない」と大騒ぎしております(^O^)。