「ところでございます」

このところ「ところであります」をよく耳にします。もともと役人言葉として使われてきたようです。何事かを要求される、あるいは批判されると、〈その件はすでに把握していて手は打ってあります〉と釈明する際に使われることが多いようです。ところがこの役人言葉を、最近は政治家もやたら使い始めました。
以下は、先の都議会議員選挙で、「防衛相、自衛隊としてお願いしたい」と発言した問題に対する稲田大臣の釈明記者会見からの引用ですが、
「今日も含めて、一昨日の演説の直後に二度趣旨は説明いたしましたが、今日冒頭でも明確にさせていただいたところでございます。」
「こういう趣旨を繰り返し申し上げてきたところでございますし、・・・」
「誤解を招きかねない『防衛省・自衛隊、防衛大臣』のところは撤回をしているところでございます。」
「私は自民党の国会議員として、応援演説に伺ったところでありますが、」
「誤解を招く発言については撤回し、そして、お詫びを申し上げているところでございます。」
「誤解を招きかねない発言であったことから撤回し、お詫びを申し上げているところでございますが、」
「私の意図はあくまでも自民党員として、自民党の候補者を応援に伺っているところでございます。」                   (防衛省発表「防衛大臣記者会見概要」より抜き書き)
まだまだありますが、このあたりでやめておきます。
これをまともな表現に書き換えますと、
「今日も含めて、一昨日の演説の直後に二度趣旨は説明いたしましたが、今日冒頭でも明確にさせていただきました。」
「こういう趣旨を繰り返し申し上げてまいりましたし、・・・」
「誤解を招きかねない『防衛省・自衛隊、防衛大臣』のところは撤回をしております。」
「私は自民党の国会議員として、応援演説に伺ったわけですが、」
「誤解を招く発言については撤回し、そして、お詫びを申し上げております。」
「誤解を招きかねない発言であったことから撤回し、お詫びを申し上げておりますが、」
「私の意図はあくまでも自民党員として、自民党の候補者を応援に伺っているわけでございます。」     
どうして、こんなフツウの言葉が使えないんでしょう? そこに何ものかが潜んでいるようです。
政治家や役人の口から「ところです」、「ところでございます」が出て来たら、何かを守ろうとしているんだな、と思って間違いありません、と推測しているところであります

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