言い放しはいけません

頚椎損傷で首から下の感覚と運動を失った学生時代の友人は、口にくわえた棒のようなものを使って本も読むし、パソコンも操作しています。その友人が書いているブログについて、ある集まりで「ほとんど誤植がありません」と紹介したら、「まったくないよ」と抗議を受けてしまいました。元気なときは書籍編集者だったので、そのプライドが言わしめるのでしょう。
昔読んだ校正者の著書に、校正は十分にしたつもりだが、この本にも誤植があるかもしれないと書いてあったのを覚えています。それほど校正に完璧を期すのは難しいらしい。
また、校正という作業には向き不向きがあるようです。筆者は明らかに不向きな方で、目を皿のようにして校正したつもりでもザルそのもの。校正にはまるで自信がありません。
時々ある著名なカメラマン氏のブログを読むのですが、これが誤字や誤変換のオンパレード(この表現も近頃お目にかからなくなりました)。なぜだろうと思ったら、どうやら音声入力をしているらしいのです。音声入力の精度も高くなりましたが、まだまだ完全とは言えません。出力されたテキストを読み返さすこともなく、「言いっ放し」で公開するという神経が理解できません。ブログが個人的なものだとしても、読み手の存在を想定している以上、これはとても失礼な話だと思います。
このブログはもちろんキー入力しております。ときどきミスタッチします。挿入・削除を繰り返しているうちに、日本語とは言えない文章になってしまうことがあります。校正はしているのですが、何しろ不向きなものですから・・・。

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