「ございます」の使い方でございますが・・・

お役所独得の言葉遣いについては、これまで多くの識者によって種々論じられていますから、いまさら書く意味もないのですが、どうにも気色悪い言い回しがこのところ気になって仕方ありません。それは、
「ございます」
の使い方です。
辞書によれば「ある」の丁寧語だそうで、日常的にごく普通に使われていますし、使ってもいます。たとえば、
「これはほんの気持です」を「これはほんの気持でございます」と丁寧に言いかえて不自然なことは何もありません。
「いま検討しています」を少し丁寧に「いま検討しております」と言いかえても自然に聞こえます。
ところがですよ、「いま検討してございます」と言うのは、ちょいと気色悪くありませんか?
このような表現は役所にお勤めのみなさんが頻用しておられるようですが、いくら「ございます」が「ある」の丁寧語だからといって、無闇に置き換えてよいというものじゃないと思うのですが、いかがでしょう。
「・・・と認識しております」で十分なのに、「・・・と認識してございます」とか。例を挙げればどんどん出てきます。
役所ばかりではありません。数日前、電力会社による値上げの記者会見をニュースで見ていたら、
「・・・検討させていただきたいというふうに考えてございます」
だって。
お役所気質なんだなあ、やっぱり電力会社は。