昨日、NHKのTV画面のカッコ表示について書いたら、今日はなくなっていました。このブログを読んだのかな?・・・そんなことはあり得ませんが、内部でも、いつまで続けるか議論があったことでしょう。
で、先日来の報道によれば、会長さんが原発に関連するニュースは政府の公式発表に従って報道しろと指示したとか。この方は民主主義とか基本的人権といった問題を真剣にお考えになったことがないのでしょう。
それはともかく、これでは政府の広報になってしまうとどこかの識者のコメントが新聞に掲載されているのが目にとまりました。広報? ま、そうも言えますが、メディアであることを踏まえれば、最近流行の用語で「政府のオウンドメディアになろうとしている」と表現した方がよいかもしれませんね。
カッコ書き
4月14日の熊本地震(前震)以来、NHKのテレビ画面には上と左に情報枠が設定され続けています。いつまで続けるつもりなんでしょう。
今日の時点では、左側に「熊本地震 関連情報」、上には気象庁の発表や義援金の振込先などが表示されています。こんな情報なら不要なのではないですか?
被災者のみなさんの中には携帯やスマホを持っていない方もおられるでしょう。しかし、それらの方々がNHKテレビのこの枠に表示される情報を必要としているとはどうしても思えません。まして全国に流す必要もないでしょう。このような認識は間違っているでしょうか?
なんとなくお為ごかし、「カッコつけている」だけじゃないかと邪推してしまうのです。そう言えばこの枠、カッコ形(「)ですね。
広報の観点からは言うべきことなし
世の中に100%法律違反をしたことがないという企業は存在しないでしょう。営業社員が駐車違反することもありますし・・・。しかし、業務の根幹の部分で脱法行為をしている企業は、早晩社会から排除されることになると思います。
広報活動というものは、脱法・不法行為をしていない、あるいはしないように努力している99.9%のふつうの企業であることを前提としているのだなあ、と改めて考えました。
三菱自動車の燃費偽装の件です。あの謝罪会見に関して広報の観点から言うべきことは何もありません。そこをなんとかダメージを最小限に食い止めるのが広報だというご意見もあろうかとは思いますが、脱法・不法行為をカバーすることが広報の役割だとはどうしても考えられないのです。
価値を共有する国
「価値を共有する国」という表現をしばしば目にするようになりました。いまの政府が頻用しているからだと思いますが、外務省の資料によりますと、「普遍的価値(自由、民主主義、基本的人権、法の支配、市場経済)に基づく」外交をするのだそうです。
価値を共有していないのは中国や北朝鮮、韓国(直近はどうなったか知りませんが、少なくとも昨年秋までは)等、共有しているのは米国や西欧諸国、オーストラリア等々ということなのでしょう。
昨日の報道によれば、国際NGO「国境なき記者団」による2016年の「報道の自由度ランキング」が発表され、日本は72位だったそうです。
少々乱暴ではありますが、少なくとも報道の自由に関して言えば「価値を共有する国」とは日本と順位の近い国ということになりそうです。
70位韓国、71位タンザニア、73位レソト、74位アルメニアあたりがそれです。
176位の中国、179位の北朝鮮とともに、1位のフィンランド、2位のオランダ、3位のノルウェーなどともどうやら価値は共有していないようですね。
広報と蛇口との関係
広報は口が固くなくてはできません、と広報セミナーなどでは強調しております。最適なタイミングで、過不足のなくわかりやすい内容で、必要な対象に向けて発信する、これが情報のコントロールというものではないか。コントロールできずにだらだらと情報をもらすようでは広報は務まりません。その反対もまた同様です。
これまでお目にかかった多くの広報担当者のみなさまの中にも数人、これはいかがか?と思われる方々がおられました。おしゃべり、口が軽い、ダダ漏れ、コチコチ・・・いろいろな表現が可能ですが、ふと水道の蛇口のイメージが思い浮かびました。
Aさんは、天性のおしゃべりで蛇口の栓が開きっぱなし。ジャージャーと情報がほとばしります。その中にはどうでもよいことも重要なことも言ってはいけないことも含まれているといった塩梅です。
Bさんは、決しておしゃべりではありません。どちらかと言うと話し下手。しかし蛇口の栓を完全に閉め切ることができずに、本人も気づかないうちにポタポタと情報が漏れて行きます。
Cさんは、いつもは口が固いほうです。しかし、何かのきっかけで突然栓が開いてしまいます。そこを記者につけこまれます。
Dさんの蛇口の栓は固着していて、どんなに力を入れても回りません。回らないから一滴も漏れませんが、報道関係者からは評判がとても悪い。これでは広報が務まりません。
いろいろな方がいらっしゃるものです(^○^)。
吹っ飛んだ!
社長のための広報入門
選挙の季節
勤め先を信頼してますか?
「経済広報」4月号(経済広報センター刊)に「日本人は世界一自分が働いている会社を信頼していない」という記事が掲載されていました(2016エデルマン・トラストバロメーター)。
「信頼している」と答えた日本人回答者は4割だったとか。図の写真が小さくて読み取りにくいのですが、1位はメキシコで89%。アメリカ(と書いてある)が64%で、ドイツが62%。
日本の会社員は、会社に忠誠心を誓った社畜が多いかと思ったら・・・という意外性もなくはありませんが、いまの日本の状況を考えると、まあこんなものかなとも思います。非正規労働者が増え始めたときから、勤め先への信頼はどんどん低下し始めたのだろうと想像します。
広報の仕事をしている人間としては、どうしたら社員に企業を信頼してもらえるかは挑戦しがいのある課題の一つです。サラリーマン生活36年間、「勤め先の会社を信頼する」というマインドは持ったことがありませんでしたから、かえって課題解決のお手伝いができるかも・・・と考えておりますが、いまのところそのようなお仕事はいただいておりません(ーー;)。
制服の時代
クラレが4日に発表したアンケート結果によると、新小学1年生の男の子が将来なりたい職業は、1位スポーツ選手、2位警察官、3位運転手・運転士なのだそうです。カッコいい職業に憧れると言ってしまえばそれまでなんですが、どれも制服・ユニフォームを着る仕事であることが気になる、というのはうがち過ぎでしょうか。ちなみに4位がTV・アニメキャラクターで、5位が消防・レスキュー隊です。
最近、「銀行や信用金庫で、いったん廃止した制服を復活させる動きが相次いでいる」(朝日新聞2015年9月25日付)そうです。記事によれば、三菱東京UFJ銀行のコーポレート・コミュニケーション部は、「来店客から『行員が制服を着ている方が安心感がある』という声が多く寄せられていた」と説明したのこと。本当にそうなのかなあ。他に安心感を与える方法はなかったのかなあ。
なんとなく制服が幅を利かす時代が近づいているようで、制服嫌いとしては少々落ち着かない気分ではあります。