土人

子供のころに読んだ絵本に「土人」という表現が出てきたような記憶があります。明治10年生まれの祖父も南洋の島の人たちのことをそう呼んでいたかもしれません。しかし、ずいぶん昔に死語になったのではないでしょうか。自分では使った記憶がありません。そもそも「土人」という言葉が頭に浮かんできません。「原住民」なら使いますが。
若い20代の機動隊員がどうして「土人」という言葉を知っているのでしょう。想像ですが、彼の生活している環境では、いまも盛んに使われているからではないでしょうか。問題の根は深いですね。

対岸の火事でしたが

昨日知り合いから、ここ数年苦労してきた企業間の提携がようやくまとまったという話が伝わって来ました。明日の新聞が楽しみだ、とも。どんな案件かとネットを探してみたら、たしかにありました。しかし、昨日はもっと規模の大きなM&Aの発表があったことも見つけてしまいました。残念ながら、そちらの方がより大きく取り上げられるはずです。偶然ではありますが、それは知り合いの出身企業のニュースなのでした。
自分が関わっていない案件だと、対岸の火事として新聞を読むことができますが・・・当事者のお気持もまた十分にお察しします。

ミルク温めますか?

液体ミルクが解禁に向かって動き出したようです。遅いねえ、と誰もが思ったでしょう。食品衛生法に「粉ミルク」、「粉末」としか記載されていなかったから、という言い訳はいかにも官僚的。行政の怠慢でしょう。
液体ミルクが解禁になると男性の育児参加も後押しできると報じられています。たしかに、ミルクをつくるのはお父さんにとっては手間ですが、それよりもコンビニで液体ミルクが売られることの方がインパクトがありそうです。赤ちゃんを抱いたお母さんは哺乳瓶やらオムツやらが入った大きなバッグ持って外出しています。それが、いつでもどこでもコンビニでミルクが買えるとなったら朗報でしょう。お弁当と同じように、レジで「温めますか?」と聞かれるんでしょうね、きっと。

D さん

労働基準法違反の疑いで労働局が電通に立入調査に入ったそうです。このニュースに対する新聞各社とテレビ各局の扱いにはかなり違いがありました。深読みすると大いに楽しめます。
電通ばかりでなく大手広告代理店の営業さんは昔から夜遅くまで働いていました。大手代理店が夜まで働いているので、その下請けであるプロダクションも遅くまで帰れない。クライアントの方までそれにつき合わされることになります。これには朝刊の締め切り時間も影響しているのでしょう。緊急事態ともなれば、早版を確認する必要が生じることもあります。
なにはともあれ電通の力は圧倒的で、下請け企業ばかりでなく広告主やその団体まで、電通に関する話をするときは、「Dさん」などと声を潜めて隠語で呼ぶのは、どう考えてもおかしなことです。

定期忘れた!

会社を辞めてフリーになった人が、改めて実感するのが交通費の負担なのだそうです。会社勤めなら仕事であちこち移動しても、交通費は会社に請求できましたから意に介することもありませんでした。しかし、一人になって自腹を切るとなると、電車賃はどんどん累積して行きます。1日千円かかるとすると20日で2万円ですから。
と、そんなことを考えたのは、今朝定期券とPASMOを忘れて家を出てしまったからです。急に涼しくなったので合い服に替えたら、ポケットからポケットへ移し忘れたという次第。片道600円。痛いです(;_;)。

明るい気分になりました

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国際福祉機器展へ行ってきました。医療関係の展示会は毎年あれやこれや見学していますが、福祉機器は初めてです。いや、驚きました。会場の広さ、出展社数、ブースの規模、入場者の多さ。どれも医療系の展示会を凌駕しています。この市場がそれだけ拡大しているのでしょうし、また将来の発展も見込めるということなのでしょう。
自動車メーカーは揃って福祉車両を展示していました。足だけ、あるいは手だけで運転する仕組みなど、実によく考えられています。それが200万円少々で買えるのですから驚きます。
車椅子もカッコよくなりました。持っていたらちょっと自慢したくなるようなデザインや機能を持つ製品が内外のメーカーから出展されていました。トイレの工夫や入浴設備などもずいぶん進化しています。
このような工夫や進歩によって、誰もが暮らしやすい世の中に少しずつなって行くのだろうなあ、と見て回るうちに明るい気分になってきました。そこが医療系の展示会と少し違うところかもしれません。

恥ずかしながら

恥ずかしながら引っかかってしまいました。クレジットを使って詐欺サイトへ商品を発注してしまったのです。
休日にたまたまサングラスを落として割ってしまいました。代りを購入するつもりでネットを探していたら、amazonで4割引きを見つけて発注しました。そこでやめておけばよかったのですが、さらに欲深くネットを探索したところ、驚くべき安さのサイトを見つけてしまったのです。あわててamazonをキャンセルして乗り換えたのですが、発注をかけたまさにその瞬間に「これは詐欺サイトだ!」と気がついたのでした。なんでもう3秒早く気がつかなかったのか、そこが不思議なところです。だからこそ詐欺屋さんの商売が成り立つのでしょう。
すぐにクレジット会社へ電話してカードを無効にしてもらいました。すると担当の方が「こちらで対応いたしますので、何もご心配はいりません」とやさしく言ってくださいました。詐欺被害に遭って心的トラウマを受けている人たちへの対応を十分に研究しているのでしょう。これは素晴らしい対応だと、すっかり感心してしまったのでした。

速いに越したことはありません

新幹線網の整備で都市間の移動時間はずいぶん短縮されましたが、リニア新幹線が着工したいまとなると中途半端かなという気にもなるので、人間というものは贅沢なものです。たとえば今日の大阪での1時間半の打ち合わせ。午後1時前の新幹線に乗って3時過ぎに着き。6時の上りで引き返して、9時半過ぎに帰宅しました。半日はかかります。リニアなら片道1時間少々になるようです。さまざまな情緒的拒否反応はあるでしょうが、仕事なら無駄な時間が少ないに越したことはありません。リニアが開通するころまで仕事はしていないので、どうでもよいと言えば、どうでもよいことなんですが。

マナーがよ過ぎませんか?

日本人のマナーが最近悪くなっていると主に保守的な人たちが主張されているようですが、そんなことはない、戦前戦後の方が悪かったのだという記事をネットで見かけました。実感としてはそれが正しいと思います。
先日の土曜日、神楽坂の毘沙門様(善國寺)の境内でしばらく休んでいました。すると、参拝を終えた人たちがかなりの割合で山門で振り返り、一礼してから出て行きます。個人的な印象ではありますが、少なくとも昭和の後半にはこのような行動はあまり見られなかったような気がします。寺社の参道の真ん中を歩いてはいけない、などというのもありますが、おじいさん、おばあさんと一緒に参拝することも少なくなり、改めてネットで調べたら、そのような参拝方法が書かれていたのではないでしょうか。よいわるいの話ではありませんが、あまり世の中を堅苦しくするのもどんなものでしょうか。

奈良時代の破斯人

平城宮跡で出土した「天平神護元年」(765年)と記された木簡に、ペルシャ人の役人とみられる「破斯清通」という名前があったいうニュースがありました。
http://mainichi.jp/articles/20161006/k00/00e/040/212000c
私事ですが若いときに、異色の趣味を持つ医師を訪問してルポを書く仕事をしていました。その中に歴史に詳しいドクターがおられて、奈良時代にペルシャ人が日本に来ていたというお話をうかがいました。毎回、同じような切り口のルポでは面白くないので、続日本紀に書かれている李密翳という名のペルシャ人を主人公にした短い物語を書いて、冒頭の「つかみ」にすることにしました。
幸か不幸かそのルポが掲載されたPR誌も原稿も残っていませんので、いまさら読まれて恥ををかくことはないと思いますが、ニュースを見てしばし恐れを知らぬ若き日を思い出したのでありました。