「デジタル人間」は存在する

アナログ人間とデジタル人間。最近あまり聞かなくなりました。アナログ人間は分厚い広辞苑をパラパラめくり、デジタル人間はパソコンの広辞苑を引くといった意味だったかと記憶します。アナログ人間=時代遅れの人間、デジタル人間=先端の人間と言いたかったのでしょう。そんなことはあり得ない、というのがデジタルが普及した今日の常識というものです。
しかし、アナログ人間とデジタル人間は厳然と存在すると思うのです。
アナログ時計は連続して針が動いて行きます。それに対して、デジタル時計は数字と数字が個々に独立しています。このアナロジーで周囲の人たちを見て行くと・・・
デジタル人間は変更に不寛容:プリントアウトしたスケジュール表に1分の変更が生じると、修正した上で改めてプリントアウトしないと気がすまない。「そんなものは赤のボールペンで訂正しておけばいいじゃないか」などと言うのはアナログ人間です。
デジタル人間は誤りに不寛容:「ネダ首相がね」と言い間違えると、「誰ですかネダ首相って?」と聞き返す。「ノダ首相のことでしょ」とか「ネタニヤフ首相のことですか?」と類推して修正するのはアナログ人間です。
デジタル人間はあいまいに不寛容:「それじゃ、午後イチってことで」と言うと、「午後1時のことですね」と確認する。「そうではなくて午後一番」と言い直しても不思議そうな顔をするばかり。午後イチで通じる人はアナログ人間です。
お判りのように、ここで言うデジタル人間とは、これまで頭が固いとか融通が利かないなどと陰口を叩かれていた人たちに一部重なります。こういう人たちに「あなたはデジタル人間だね」と言って差し上げれば、きっと世の中すべて丸く収まるというものではないでしょうか。〈kimi〉

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